以前、こんな記事を書きました。
要約すると、「コートが欲しいけど最近たくさん買い物したし今年の冬は間に合わないかな?」といった内容の記事。去年の9月に投稿しています。
僕のオーダー品にはオーダーした日が刺繍されています。
それによると、この一月後にはチェスターフィールドコートをオーダーし、更にその一月後に今回紹介するポロコートをオーダーしていました。
何してんだ?僕は。全くもってフォーキャストがズレてるじゃないか。
と、ペシミズムに浸りそうになりますがこれは強い憧れの裏返し。
憧れはいつまでも憧れのまま置いておくものではありません。
背伸びして息を止めてめいっぱいてを伸ばせば指先に触れるものであれば、勢いつけて飛び跳ねて掴んでしまいましょう。
……着地して振り返ったら妻が立っているので、何をしていたのか説明する必要があります。
僕、ちょっと練習してたんだよ。ほら、いざというときの為にね。いざ!って。ほら。ね。
◆COLについて
神戸に所在する老舗テーラー。
当ブログをお読みの方は既にご周知のはず。
なにせこの半年で5着ほどお世話になっていますからね。参考資料は過去記事にたくさんありますので、良ければご覧ください。
◆今回オーダーしたポロコート・ディティール
ともかく、仕立てあがったコートを見てみましょう。
ちなみに今回もスミズーラで仕立てて頂きました。
すみません、はじめに申し上げておきたいのが、「吊っているときの着たときのギャップ」についてです。
このコートは納品時着せて頂いて、そのまま着て帰ってきました。
帰宅後にハンガーに吊るし保管するわけですが、さすがというべきかやはりというべきか、吊るしているより着ている方が断然魅力的に思えます。
そこを前提に、まずはあえてモノそのものを見ていきましょう。
ポロコートの基本的なディティールは全て備わっているように思います。
印象的な「フレームドパッチポケット」に、ターンナップカフ。
ステッチの利いたデザインですが、こちらも選ばせて頂くことが可能でした。
そしてやはり外せないのが
バックベルトにインバーテッドプリーツです。
といってもやはり吊るしている状態ではわかりづらいですね。
御託の前に着てみましょう。
◆着用
どことなく粗野でありながら、上品な艶があります。
ターンナップカフは大きめで提案頂いたので、その通りにお願いしました。
また、チェスターコートの時より身幅も広くとって頂いたそうです。
カシミヤであることも相まって、軽く暖かく、ストレスがありません。
背中は特に着ている方が映えます。
ベルトはフィットしていますし、プリーツは程よく開いています。
また、これはフィッティングの妙でありますが、体に沿ったコートはそれだけで美しいものです。
胸元も綺麗です。
このディティールならカジュアルにもあわせてみたいですね。
◆今回のファブリック
今回はカシミヤですが、少し肌触りが通常のカシミヤとは違います。
今はなきムーアブルック社のヴィンテージです。
しっかり目が詰まっており、ハードな質感。
質実剛健な印象です。
エレガントな印象のキャメル素材に、この落ち着き。どことなくアンダーステイトメントみを感じます。
今の僕が着るカシミヤとしては、最適解のファブリックではないでしょうか。
もう少し年功を積み、裸の自分に迫力が出てきたらナチュラルなキャメルヘアにも挑戦したいところですが。
◆まとめ
ちょっと挑戦的に、前を開けた着こなしもしてみました。
個人的には嫌いではありませんが、やはり前の釦は閉めた方が良い。
その方が自然ですね。
もちろん、こだわる必要はありません。開けたければ開けるのが良いと思います。
ちなみにこのコート、COLの公式ブログでも紹介されています。
やはりプロの方が撮る写真は美しい。
僕も良いカメラを買って、ブログ読者諸兄によりありのままの素晴らしいディティールをお届けしたいところです。
ちょっと背伸びして手を伸ばせば買えそうなんですが。
もうちょっと……ちょっと飛び跳ねてみれば……えっ?なに?練習してたんだよ。ほら、いざってときにさ……。
コメント
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